2025/11/14 19:20

11月22日(土)、23日(日)は「西荻茶散歩」(チャサンポー)に参加します。

今年で18回目を迎える、茶にまつわるサービスやイベントを参加店舗でおこなうイベントですが、くわしくはこちらをご覧ください。

去年は当店の店外スペースで、急須や湯のみ、ティーポットやカップ&ソーサーなど、茶に関する道具、器などを販売し、大変ご盛況をいただきました。

今年は店外スペースで、3つの販売会を同時開催します。
 ※販売会は11:00~17:00の開催です

1、韓国青磁・白磁&中国・景徳鎮の器市
2、喫茶LEMONさんの益子焼カップ&ソーサー市
3、洋食器カップ&ソーサー市 ~定番から珍品まで~

それぞれの販売会について内容をご紹介しますが、長くなるのでご興味ある部分だけ飛ばしながらお読みいただいてもよいかもしれません!

1、韓国青磁・白磁&中国・景徳鎮の器市
お引取りした喫茶店の店主が集めていたコレクションをまとめて販売します。
中国の景徳鎮は当店でも何度か販売したことがあるのですが、韓国の青磁や白磁はあまり馴染みがない方が多いかもしれません。

韓国における青磁は、朝鮮半島で高麗時代(918~1391年)に中国より伝わり、中国青磁とは異なり独自に技術を発展させたと言われます。

「高麗青磁」と呼ばれるのが一般的なのですが、今から800~900年前の骨董品の青磁も、近代・現代において作られた(or 現在もつくられている)青磁もまた高麗青磁と呼ばれます。
この度販売する青磁はさかのぼったとしても30~40年ほど前までにつくられた現代のものですので、骨董品の青磁と区別するために、今回はタイトルには「韓国青磁」と記載することにしました。

現代においても日常の器としてだけでなく、観光客向けのお土産品としても青磁はつくられ続けていますが、長い歴史をもつ高麗青磁の伝統技術を受け継いでつくられています。

陰刻によるうつくしい植物柄の彫りや、象嵌などがまさにそういった技術ですが、この度販売する器にもたくさん登場します。
伝統的な文様である雲鶴(雲と鶴)、菊、蓮などは、象嵌(彫った部分に白や黒色の土を入れて文様をつくる技法)によって表現されています。
また、貫入と呼ばれるひび模様が全体に見られるのも高麗青磁ならではの特徴です。

湯のみやマグカップ、深めのボウルなどのほか、一輪差しなどもあります。さまざまな文様の象嵌細工をたのしめる蓋つきの円形の入れ物(=合子/あいこ)は、卓上の調味料入れやおやつのナッツ入れ、もしくはアクセサリーやちょっとした小物入れなどにお使いください。

韓国において白磁は、高麗青磁に代わるようなかたちで朝鮮時代に本格的につくられるようになります。
厚みがあり白い素地に透明釉をかけてつくられる白磁は、その白さは高潔さや簡素さとみなされ当時の儒教思想にふさわしいとされていたようです。歴史は長い白磁ではありますが、この度販売するものは、古くても30~40年前までの現代のものです。

陰刻、陽刻による雲鶴、菊花、桃などを表わした器は、シンプルながら洗練された美しさがあります。染付による青花や、「福」の吉祥文をこしらえた蓋つきの湯のみなどもとても味わい深いです。

松の実をかたどった小さな蓋つきの器は、ちょっとしたチョコレートをいれてお茶の時間のお供に、食卓にソルトセラーとしてなど、お好きなように使っていただければと思います。
蓋つきの飯碗やスープ碗なども韓国の日常生活でよく見かけるものかもしれません。

あまり韓国青磁や白磁に馴染みのないかたもこの機会にぜひ手にとってみてください。

2、喫茶LEMONさんの益子焼カップ&ソーサー市

この度販売する益子焼のカップ&ソーサーは、2019年頃に閉店された板橋の喫茶LEMONさんからお引取りしたものです。
店内の壁には、ママさんが好んで栃木の窯元まで買いに行っていたという益子焼のカップ&ソーサーがずらっと並べられていました。
ママさんは日本の焼き物のカップ&ソーサーを好み、普段から着物以外お召しにならずに、もちろんお店に立つときも着物でお客さまを出迎えていたという方だったそうですが、それでいてフランス語を流暢にお話になったというそのギャップに驚きます。

40客以上あるカップ&ソーサーは、どれも趣があり、益子焼ならではのぽてっとしてフォルムや土の風合いを楽しんでいただけるものばかりです。
落ち着いた色のものもあれば、絶妙な色合いをもつ明るい色のものもあります。
ほかには香炉もすこし販売予定です。ぜひお気に入りを見つけてくださればうれしいです。

3、洋食器カップ&ソーサー市 ~定番から珍品まで~

ノリタケ、ナルミ、ニッコーなどの国内ブランドのカップ&ソーサーのほか、立体的で風変りなデザインのものなどをご用意します。お手頃なお値段でご用意しますのでお気軽にお立ち寄りください!

上記の3つの販売会は当店の店外スペースに同時開催しますので、気になるものがありましたらぜひお手に取ってご覧ください。
店外スペースの販売会については、11:00~17:00で開催します。

店内営業は11:00~19:00まで、通常通り喫茶をおたのしみいただけます。
西荻茶散歩の限定メニュー「ほうじ茶ミルクプリン」もご用意します。昨年はすぐに完売してしまったので、今年はもう少し多く仕込みたいと思います。

ご飲食をご利用の方は、店内で11月8日(土)より開催している『渋谷・喫茶店パリの歴史をたどる小展示』も引き続きご覧いただけます。

西荻窪は個人店が多く、どのお店も個性光る素敵なお店ばかりです。(そして老舗喫茶店も多いです!)
この機会に、ぜひ西荻散歩を楽しんでいただければと思います。