2025/05/10 21:40
ガロさんは板橋区大山の遊座大山商店街沿いにありました。
大山は大きな商店街がいくつかあり、人通りのあるにぎやかな場所でガロさんは営業されていました。
ガロさんのお客さまより当時の写真をお借りして掲載いたします。

マスターがお一人で営業されており、大山へ移転する前は杉並区の井荻駅近くで10年すこしお店をされていたそうです。
ガロさんは数年前にお店を閉じられたそうですが、大山では20年近く営業していたとうかがいました。
ケーキを中心とした甘味はいくつか提供されていたようで、どれも自家製で大変人気があったようです。聞くと、マスターは喫茶店を開く前は都内の有名一流ホテルでシェフをされていたそうです。
マスター蔵書のデザートのレシピ本などを少し拝見する機会があったのですが、レシピ本には自筆でメモがたくさん書きこまれており、ご自身の経験や感覚と合わせたオリジナルのデザートをお作りになっていたのではないでしょうか。

「ガロ」という店名はスペイン語やポルトガル語の「gallo」(にわとり)から採っているそうです。
ヨーロッパでは、にわとりは幸福を呼ぶものと考えている国が多く、フランスではニワトリは国鳥とされ、また国のシンボルとされています。幸運を呼ぶ縁起のよいものとして、店名をガロとしたそうです。
ガロさんの店内には、マスターが国内外で集めたというにわとりのオブジェがたくさん飾られていました。
喫茶店の開業前、一流ホテルでシェフとして働いていたときには、ドイツの日本大使館にシェフとして呼ばれ2年ほどドイツで過ごしたそうで、その間に近隣の国々を訪れ、自ら買い集めたと聞きました。
ドイツやフランスのほか、ポルトガルやメキシコの国名が入ったにわとりの民芸品やお土産ものはカラフルで見ているだけでもたのしいものです。そのほか、日本各地のにわとりの張子人形などもあり、日本の伝統的な郷土玩具にも関心がおありだったのかと思います。
100体ほど飾られていたのは圧巻で、私どもも営業中のお店で実際に拝見してみたかったです。

私どもとしてはお客としてお店に足を運べなかったことがとても残念ではあるのですが、お店について貴重なお話をたくさんうかがうことができ、ガロという素敵なお店があったのだなと思いを馳せることができました。
大切に使っていたという食器などは、お店を閉じられたあとはマスターのご自宅で保管していたそうで、当店にお引き取りのご依頼をいただきました。
お引き取りしたカップ&ソーサー、デザート皿、クリーマーやシュガーポットにいたるまで、すべてノリタケで揃えられており、マスターのこだわりが感じられました。
お引き取りしたノリタケの食器と、にわとりのオブジェたちは、一同に並べて販売する機会を設けたいと思っています。
食器は、ノリタケのカップ&ソーサー、16cmと20㎝のプレート、クリーマーや白いシュガーポットが並ぶ予定です。
またお引き取りしたノリタケのカトラリーも販売いたします。カップ&ソーサーは30客以上あり、シュガーポットも同じものが10点以上ありますので、飲食店を経営されている方などで複数お使いになりたい方もぜひのぞいてみてください。

にわとりのオブジェも、食器の販売会と同日に、一同に会する販売会を開催いたします。
日本の郷土玩具のほか、ヨーロッパやアジアなど世界各国の、ガラスや紙、木、真鍮などさまざまな材質でできた、これほどたくさんのにわとりを見れるのはそうないと思いますので、にわとり好きな方もミニチュアのオブジェなどがお好きな方も、ぜひお越しくださいませ。
大小ふくめ100体近くのにわとりが並びます。

【喫茶ガロのノリタケ食器&にわとり市】
2025年5月24日(土)、25日(日)
12~19時(村田商會店外スペースにて)
※悪天候の場合は延期の可能性があります。
※当日は店内の喫茶営業も通常どおりです。ぜひ合わせてご利用くださいませ。
マスターがいつからにわとりを蒐集の対象にしていたのかはわかりませんが、少なくとも30年以上前からのことだと思います。ヨーロッパ滞在のご経験などを経て、自らの店名につけるほど大切にしていたというにわとりのオブジェを通して、ガロという素敵なお店があったということを思い出していただけたら私どもとしてもうれしいです。
販売会当日は、にわとりがモチーフとして描かれたガロさんの看板も展示販売いたします。
ガロさんで使われていたグラスやガラスのミルクピッチャーなどは少しずつ店頭で販売開始しております。
お探しのものがありましたらお気軽にスタッフにお声がけくださいませ。
皆さまのご来店をお待ちしております。