2024/12/26 01:49
神田にあった喫茶店「クリハラスポーツ用品店 喫茶部」さんをご紹介いたします。
喫茶店にしては珍しい名前なので、最近できたお店かと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は半世紀近く歴史のあるお店なのです。
「赤レンガ」という喫茶店が内神田の2丁目にできたのは1975年、49年前でした。このお店は、ビルができた時から1階で営業していました。
周辺は商業ビルの多い一角で、緑の多いエントランスはオアシスのようでした。
ビルのオーナーさんがマスターを雇い、40年以上営業していたのですが、事情により閉めることになったのだそうです。
その後、お店は解体されたりはせず、そのままになっていたのですが、銀座でクラブとスポーツバーを経営していたオーナーの娘さんが、お店を再オープンすることになりました。
その銀座のスポーツバーの名前が「クリハラスポーツ用品店」だったため、店名はそのままに「喫茶部」と後ろにつけて営業することにしたそうです。
内装はほぼそのままに、椅子、テーブルも「赤レンガ」時代からあるものを使っているので、雰囲気もほぼ同じで、「赤レンガ」時代からのお客さまも多くいらしたそうです。
近辺では数少ない喫煙できるお店だったため、一服できる場所を求めて通われるサラリーマンのお客さんも多かったと伺ました。
私どもが撮影した店内の画像は、雰囲気をお伝えできるものが少ないのですが、食器棚の背後にある赤レンガには当時の雰囲気が残っています。
創業当時はこのレンガももう少し赤っぽい色だったのでしょうか。
ドアを開けたところの床のタイルも素敵でした。
私どもが訪れたときはすでに閉店されたあとで、片付けの途中だったため、営業当時の写真が撮れなかったのですが、お店のInstagramより営業当時のお写真を2枚お借りして掲載させていただきます。
天井の古い梁が白い天井と色のコントラストを成し、雰囲気のある美しい空間だなと思います。
上の写真の右に見える壁は、実は店内を左右に仕切る壁です。写真には写っていませんが、壁の右側にも木でできた仕切りのあるボックス席がいくつかそなえられていました。
「赤レンガ」時代は、店内真ん中の仕切り壁のところに、大理石天板の意匠の暖炉が造りつけられていたそうで、古材をたくさん使用した内装にとても合っていたのではと想像します。
上の写真のように、格子状の窓がファサード全面にあり、窓際は明るい雰囲気で、コーヒーを飲みながら道行く人を眺める時間も楽しめたのではないでしょうか。
建物の老朽化による解体のため、令和6年3月でお店は閉店され、店主さんはその後鎌倉の雪ノ下に拠点を移し、現在は築100年の古民家を改装した古民家カフェ「麻葉屋の勝手口」を営業されています。
(12月21日土曜日放送のテレビ東京「出没!アド街ック天国」に取り上げられました)
一部の食器や調度品は鎌倉のほうでも引き継いで使っており、メニューも引き継いでいるものもあるそうです。
拠点を鎌倉に移した後も、神田時代の喫茶店の遺伝子が受け継がれているようでなんだかうれしく感じます。
また、店主さんのご実家は、神田で7代続く桐材の材木商「麻葉屋」で、店名として引き継いでいらっしゃるのも家業への想いが感じられて素敵だなと思います。
エネルギッシュで魅力的な店主さんに会いに、私どもも近々新店舗を訪れたいと思っています。
「クリハラスポーツ用品店 喫茶部」さんからは、お店で使われていた椅子とテーブル、食器や調度品などをお引き取りいたしました。
椅子・テーブルはものにより状態が異なるため、ネットでの販売はせず、店頭のみで販売いたします。
椅子は秋田木工の曲木チェアです。
もともとは編み込みの座面になっていたものを、クッションのある布地のものに張り替えたものです。
フレーム部分はよく手が触れる部分は色が褪せてきています。
また、ねじが緩むなどして多少のがたつきがでているものもあります。
テーブルは木製の天板に鉄製の一本脚のタイプです。
サイズ:43×48×高さ65cm
たばこの吸える喫茶店だけあっただけに、長年の間にできたであろうたばこの焦げ跡がやや目立ちますが、比較的状態の良いものもあります。
椅子、テーブルともに4000円~5000円の価格帯にて販売します。
一度にすべて店頭にお持ちするのはスペース上難しいので、順次追加で店頭にお持ちして販売します。
おそらく2024年年内には販売しきれないので、2025年も引き続き販売することになるかと思います。
食器などの小物、調度品は、随時店頭またはネットショップにて販売いたします。
スポーツバー時代から使われていた、ゴルフをモチーフにした食器も販売予定ですので、楽しみにしていてください。
ご質問などありましたら、tokyo.muratashokai@gmail.com までご連絡をお願いいたします。