2024/10/02 20:23

西新宿5丁目にありました「コーヒーハウスMAX」さんをご紹介いたします。

MAXさんは新宿 熊野神社から近く、十二社(じゅうにそう)通り沿いにありました。
十二社通りは近年はずいぶんと高層ビルが建ち並んできましたが、いまだにむかしからの商店がいくつか残っていて、「コーヒーハウスMAX」さんもそのお店のひとつでした。


MAXさんの創業は1973年、今年が51年目という老舗の喫茶店でした。

書籍や雑誌にも多く取り上げられたお店ではありましたが、ドラマや映画のロケ地としても多く使われてきたそうです。
MAXさんに足を運んだことがない方も、店内を見たらふとある映画やドラマのシーンが頭に浮かぶ方もいるかもしれません。


店内の設計は当時有名な建築家の方にお願いしたそうで、木がふんだんにつかわれた、あたたかみのある店内でした。

COFFEE HOUSE MAXとかかれたカウンターの食器棚、レジ前の棚、店内の棚やレジ台などはすべて装飾的で統一感のあるデザインで、職人さんが手作りしてくれたそうです。



店外に置いてあった照明看板も、棚の装飾がモチーフになっているのですね。

店舗ファサードのウィンドウや看板などに目立つ「MAX」というロゴはデザイナーの作品だそうで、末広がりのMのデザインなどはとても特徴的です。ドラマや映画のシーンで一瞬だけファサードの「M」が映っただけで、「あ!MAXだ!」とわかり、後日お客さんから声をかけてもらうことが多々あったようです。


店内の手前と奥側では使用されていたテーブルが異なるのですが、奥側には珈琲豆が入ったガラステーブルが使われていました。


珈琲豆が入ったガラステーブルは、いままでに当店でも販売したこともありますし、いくつかの店舗で使われているのを見たこともあるのですが、MAXさんのものは、豆の銘柄ごとに各テーブルに入れられ、それぞれの銘柄名のシールが貼ってあります。

それぞれ色などが異なるので、珈琲豆の図鑑のような役割があったのでしょうか。私どもも初めて見たので、珍しいものであると思います。

ほかにも、店内棚にはコーヒーミルやコーヒー農園従事者の陶器のオブジェなど、コーヒー関連のものが飾られており、「コーヒーハウス」の風格が感じられました。


マスターがむかしは複数店舗を経営していたとお話しくださいましたが、いまは西新宿の1号店のみ営業をされていたそうです。

こちらの店舗でもスタッフさんを雇ったこともあったそうですが、近年はご夫婦で営業を続けられてきました。
2024年8月末でお店は閉められましたが、ドアに貼られた閉店のご挨拶には「営業中はすばらしい方々に恵まれた」と記し、最後まで謙虚な姿勢を忘れないご夫婦でいらっしゃいました。


お引き取りの当日に撮影した写真です。
近くお祭りが開かれる日だったのですが、閉店後もなお提灯を出して、近隣のお店とともに地域のお祭りを盛り上げようとされているようでした。

実際に近所のお店の方々もたくさん挨拶にこられていて、お客さんのみならず、商店街の店主の方々にも慕われていたのだなあと感じました。


どんなに忙しくても、いつも穏やかで優しく丁寧な接客をしてくれたママさん、お話好きでいつもおいしいコーヒーを淹れてくださったマスターに敬意と感謝を伝えたいです。
半世紀の間、本当におつかれさまでした。


以下、販売する商品です。
10月4日(金)21:0より販売を開始いたします。
さしあたり、ネットショップにて先行販売いたします。追って店頭でも販売する予定ですので、SNSにてお知らせいたします。

テーブルは、樹脂板とガラステーブルの2種類あります。






椅子は数脚のみお引き取りしましたので、こちらは追って店頭にて販売いたします。


コーヒーミル、オブジェなどはメンテナンスが済み次第販売予定です。

カップ&ソーサーやグラスなどは途中で何度も種類を変えていたようですが、閉店後のお片付けの中で、むかし使っていたというアイスコーヒーのグラスや、MAXロゴ入りのソーサーなどが出てきました。
トーストを乗せて提供していた木製やステンレスのプレートなども、覚えている方も多いのではないでしょうか。

こちらも販売準備ができ次第、店舗を中心に販売いたします。種類や数が多いものはネットショップに掲載するかもしれません。
食器などの店舗での販売は、10月半ばごろからと考えております。その際は改めてSNS等で告知いたします。

ご質問などありましたらtokyo.muratashokai@gmail.comまでご連絡くださいませ。
ご注文をお待ちしております。