2024/03/03 01:13

「家庭料理 ロータス」さんをご紹介いたします。

ロータスさんは西新宿4丁目で、44年という長い間、ずっと同じ場所で営業されてきました。
現在西新宿のランドマークのひとつである東京都庁舎が完成したのが1990年なので、ロータスさんの創業はそれより10年ほど前になります。


ご夫婦で営業をされてきましたが、お二人とも高齢になり体調や体力のことを考え、急に閉店を決めたそうです。
本来は2023年11月で閉める予定だったそうなのですが、常連の方々のお声があり年内まで延ばしたと聞きました。
西新宿という場所柄、会社や事務所が多く、働く方たちのお腹を満たしてくれるお店であったのだろうと思います。

「家庭料理 ロータス」という名のとおり、和食を中心とした定食メニューが中心だったのですが、店内で使用されていた椅子は昔ながらの喫茶店で使われるようなデザインで、それもまた落ち着く店内の雰囲気を作っていたのかもしれません。


人気メニューはとんかつとメンチカツで、とりわけ、青じそが入ったメンチカツは特徴的で大変人気だったそうです。
日替わりでメニューを提供していましたが、マスターが「今日は何を食べたい?」とお客さんに聞くと、みなさん両手でマルを作って「メンチカツの合図」をしたそうです。

残念ながら私どもは営業時にうかがうことができなかったので、お料理の写真はないのですが、それでも上記のようなお話を聞くと、営業当時の和気あいあいとした店内の様子が目に浮かんでくる気がします。
蓮の花を意味する「ロータス」という店名は、人が多く集まるようにと願いをこめて付けたそうなのですが、その名のとおりたくさんのお客さまに愛されたお店だったのでしょう。



もともと親戚の方が、京橋にあった旧蛇の目ミシン工業ビルの近くで「チェリオ」という喫茶店を経営しており、マスターはそこで店長として経験を積んだそうです。その後「ロータス」をオープンさせ、はじめの頃は調理専門のコックさんを二人雇っていたそうですが、途中からはマスターが腕を振るうようになったそうです。

私どもがお引き取りにうかがったときは店内のお片付けの終盤で家具しか残っておらず、当時の雰囲気をお伝えしきれないのが心苦しいのですが、店主のご家族から営業当時の写真をいただくことができました。
貼ってあるメニューがどんなものだったか、とても気になりますね。


ご家族の支えあってのことだったと思いますが、44年間という長い間本当にお疲れさまでした。
いつまでもご夫婦仲良くお元気でいてほしいです。


ロータスさんからは椅子とカウンターチェアをお引き取りさせていただきました。
椅子は新しく喫茶店をはじめるという方のもとにお譲りすることになりました。詳細は追ってご紹介できればと思います。

ネットショップではカウンターチェアのみ販売いたします。


座面は数年前に張り替えたそうで座面の状態はとてもよいです。
カウンターチェアの中でも、座面までの高さが比較的高めです。
一緒にお使いになるカウンターの高さと合うかお確かめのうえお求めいただくのをおすすめいたします。
イレギュラーなサイズの商品のため、梱包発送が難しく、店頭に取りに来ていただける方か、当店にてお届け(東京周辺)できる範囲内の方におすすめします。
(遠方の発送もできるのですが、割高になります)

店頭でも展示販売できるよう極力準備いたしますが、タイミングによっては店頭に並んでいない場合もありますので、ご覧になりたい方は事前にお問い合わせいただければと思います。
また、店舗用などで、複数点のお求めを希望される方はお早めにご相談ください。

2024年1月26日(金)に放送されたTBS「THE TIME,」という報道・情報番組で、ロータスさんの家具のお引き取りの様子を取り上げていただきました。マスター、ママさんも快くご出演いただき、お引き取りさせていただいた椅子がどこかでまた使われることを大変喜んでくださりました。また、番組をたまたまご覧になり、かつてロータスさんに通っていたという方から思い出のお話をうかがうこともできました。

大切にしてくださる方のもとに椅子をお届けできればうれしく思います。
ご注文を心よりお待ちしております。

何かご不明点ありましたら、tokyo.muratashokai@gmail.com までご連絡くださいませ。