2024/01/10 02:07

荒川区 三河島にあった喫茶店「梨香」さんをご紹介します。

「梨香」さんはJR三河島駅から鶯谷駅方面に向かうバス通りを少し歩いた通り沿いにあった喫茶店です。
控えめで素敵なママさんがお一人でお店に立っていました。
オープンされたのは50年前で、この場所はその前も喫茶店だったのですが、ママさんの旦那様の知り合いが営まれていたお店だったとうかがいました。
「梨香」はママさんのお名前かと思いきや、実は違うそうで、ママさんの名前なんですか?とあまりに頻繁に聞かれるので「そうです」と答えていた、だなんてとてもおちゃめなお話だなと思います。実際の店名の由来はきっとママさんだけがご存じなのですね。

営業時間は10:30~16:00まで、メニューはコーヒーのみでした。
もっとも、以前はスパゲティーなどの食事メニューもあったそうです。
コーヒーだけの営業となっても、この場所に通うのが楽しみな近所の常連さんも多かったことでしょう。


ステンドグラス風の大きな窓から光が差し込む窓際は特に絵になる席でした。
常連のお客様らしき方が来店するのも何度か拝見しましたが、常連の方々にも、我々のような初めて来るお客でも分け隔てなくやさしく接してくれる、そんな印象を受けました。


ママさんは、お店を始めるにあたり、特に飲食店で修業などをされなかったので、始めて数年はとても苦労されたのだそうです。
バーテンダーやアルバイトを雇って、お店を任せている間に知り合いのお店で修行したりして、お店の運営をお一人で軌道に乗せてこられたというお話を伺いました。
50年続いたのも、「素人だからかえって良かったのかもしれない」と冗談まじりにおっしゃっていました。そんなことはもちろん謙遜であって、半世紀の間お店を続けるというのは並大抵なことではないと思います。

店内はママさんの選んだこだわりの豪華なシャンデリアや、オイルランプのようなペンダントライトや、壁面に掲げられた絵画のような鏡など、見ていて飽きない調度品や装飾でまとめられていました。


若いお客さんが、よく写真に収めていくという立派なシャンデリアです。
(当店の力不足により、お引き取りが叶いませんでした)



ペンダントライトと壁面の鏡はお引き取りさせて頂きました。

梨香さんが閉店されたのは猛暑のさなか、8月の末日でした。
最後にママさんからアイスコーヒーをご馳走になりました。



梨香さんが閉めるということは告知などはされず、閉店された後で貼り紙を掲示する、というお知らせの仕方だったので、喫茶店好きの間でもあまり話題にならず、ひっそりと閉められた印象を受けるかもしれません。
ですが常連のお客さんには、夏に閉店する、ということは前々からお伝えしていたようで、長らく通われていたお客さんは、ママさんとお店に惜別の思いを伝えられたのではと思います。

お引き取りのご依頼は実は春にはいただいていて、9月の前半にはお引き取りが済んでいたのですが、メンテナンスに時間がかかったこと等の理由により、引き取ってきたものの販売開始が年明けになってしまいました。
先述のとおり、ママさんの思いのつまったテーブルや照明、鏡など、ぜひまた次の場所で使ってほしいと願っています。

食器などの小物は店舗にて販売予定です。
追ってSNSにてお知らせいたします。

ネットショップで販売するものは、1月10日(水)20時に販売を開始いたします。

銅板のテーブルです。1点のみの販売となります。


オイルランプ型の照明です。
コード切断しているため、設置には工事が必要です。


ウォールミラーは2種類あります。
1(天使)が2点
2(クラシカル)が1点あります。


販売前のご予約は承れません。
商品ページをご覧いただき、ご検討くださいませ。

商品のこと、配送について等何かご不明点がありましたら、
メール tokyo.muratashokai@gmail.com までご連絡ください。

ご注文を心より待ちしております。