2023/06/08 20:58

「珈琲 オリーブ」さんは、西武池袋線の東長崎駅南口からすぐの場所にありました。

駅からとても近く、40席以上ある広い喫茶店でしたので、個人の方のみならずグループでの利用もしやすかったお店かと思います。


オリーブさんは長い間営業されてきましたが、2022年2月末で閉店されました。
閉店から1年以上経過したのですが、いよいよ建物を取り壊すことが決まり、家具などの引き取りを当店にご依頼いただきました。

東長崎駅周辺には、長く営業されている喫茶店がいまもいくつかありますが、オリーブさんのようにゆったりとした広い空間でくつろげる喫茶店がなくなってしまったことを残念に思う方が多いのではないでしょうか。また、駅のすぐ近くという身近な場所に、何十年もの間存在し、たしかに人々の記憶にあった建物が今後なくなり、街の景色が変わることにたいして寂しさを覚える方もいるかと思います。

珈琲 オリーブさんは昭和60年(1985年)にオープンされました。もともとは、ご主人のご両親が大正12年(1923年)よりオーダーメイドの紳士服店を経営していましたが、時代の移り変わりのなかで、ご主人がお店の半分を喫茶店に造り変えたそうです。

建物は同じですが、オリーブさんのすぐ隣が紳士服店でその看板が残っています。

ご主人は日々の喫茶店の運営には直接的には携わらなかったそうですが、お店にはママさんが立たれ、多くのアルバイトのスタッフさんを雇いながら営んでこられました。

照明や壁はシンプルな造りでしたが、40席以上もの座面の赤い椅子がずらっと並ぶ店内が印象的でした。


オリーブさんは奥行きのあるつくりで、一番奥の大きな窓からは庭園を臨むことができ、とても趣がありました。
100年ほど前からあるという庭園は、いまは石が敷き詰められていますが、何十年も昔は鯉が20匹ほど泳ぐ池があったそうです。

石籠や井戸もある美しい庭園に一番近い窓際の席は、私にはまるで特等席のように思えて、運良くこの席に座れることがあった時はとてもうれしかったことを思い出します。

店名の由来は聞けませんでしたが、レジ脇の装飾フェンスにはポパイとオリーブのキーホルダーがかかっていたのがなんともユーモアでした。


いただいたトラジャブレンドとベイクドチーズケーキ。


アイスクリームアラモードなんてメニューもあり、器から大きくはみ出して盛りつけられたフルーツには驚きました。


ママさんはコーヒーのほか、特にサンドイッチは当初からこだわりを持って提供されていたようで、新鮮なパンと野菜を使ったサンドイッチは野菜がシャキシャキでおいしいと評判だったそうです。

ママさんは創業以来37年間ずっとお店に立たれ、最後までお客さんを迎えていたそうです。
多くのスタッフさん方の支えあってこそだと存じますが、日々の運営だけでなく経営者としても並々ならぬ努力があったことと思います。
長い間本当におつかれさまでした。

(上の写真のパーテーションとして使われているプランター入れは現在販売準備中です)

思い入れがあるテーブルや椅子などがどなたかに使ってもらえたらうれしいとママさんからお言葉をいただきました。
大切にお使いいただける方にお譲りできることを願っています。

以下、販売する商品です。

テーブルはサイズ違いで2種類あります。



テーブルはどちらもしっかりしたつくりです。
脚部分の装飾がとても素敵です。

赤いビニールレザーの椅子です。

数年前に張り替えられたそうで座面のやぶれ、へたりはありません。

上記のパーテーションとしてお使いいただけるプランター入れや、装飾メタルパーテーション(下写真)など、店舗内装造りに活躍してくれそうなものも今後販売予定です。

写真右上のほうに写っているのが、装飾メタルパーテーションです。
脚部分をビスで固定し、天井側はつっぱり棒のように固定する仕様です。
長さ調節などはできませんので、これから新しくお店をつくられるという方にぜひお使いいただきたいです。

そのほか、装飾品や食器などは、店舗とネットショップ合わせて販売をしていく予定です。
準備が整い次第販売を開始しますのでチェックいただければうれしいです。

何かご不明点やご相談がございましたら tokyo.muratashokai@gmail.com にご連絡ください。
たくさんのご注文を心よりお待ちしております。