2022/10/28 23:49

大田区池上にあった喫茶店「十三画」さんをご紹介いたします。
十三画さんは東急池上線の池上駅から徒歩10分ほどの住宅街の中にありました。
駅前の繁華街を歩きまわっただけではまずたどり着けない立地で、まわりには商店もなく静かな場所なのですが、特にランチタイムはご近所の方々で大変賑わっていたそうです。
お引き取りの作業中も何人もの方が入店しようとして閉店を知り驚いていました。


私は恥ずかしながらお声掛けいただくまでこのお店を存じ上げなかったのですが、小さなお店でも、多くのお客さんに愛されていたこんなお店があるということを知ることができて良かったと思います。
毎回、営業中に一度でも行っておきたかったと悔やむばかりです。


こちらは営業中に訪問された方からいただいた画像です。
賑わっていそうな店内、そしておいしそうなカレーライスです!

店内は暗めで、カウンター4席、テーブル席2つと奥の方は作り付けのソファー席でスナックのような雰囲気もありました。
何といってもこの丸窓がインパクトのある内装でした。ママさんのお話では、六本木のバーなどの内装デザインをされた方が十三画さんの内装を担当したそうです。


外観はこのように中の様子がほとんどわからない造りになっています。
窓は二重になっていて丸窓があるとは思えないです。初めて入った方はびっくりするのではないでしょうか。
二階にも赤いテントが見えますが、昔は雀荘があったとのことでした。


お店はママさんのお母さまが昭和48年にオープンされ、ママさんはお手伝いをしているうちに楽しくなってずっと続けてこられたと仰っていました。
気になる「十三画」という店名は、ママさんのお母さまが店名を考えているときに、占いで「13画の店名が良い」ということらしかったのですが、なかなか良い店名がなく考えていたところ、「十三画」という文字そのものが13画なことに気づいてそのまま店名にしたそうです。たしかに十三画です…!
ママさんは以前国際線のキャビン・アテンダントをされていたそうで、店内にはところどころ世界各国から買い集められたという調度品があったりしました。このランプもラクダの胃袋?から作られているという貴重なもののようです。


ママさんは明るくはきはきとしてお話しするのがとても楽しい方でした。
店内もママさんとお客さんの笑い声で満ちている雰囲気だったのだと思います。
十三画さんは9月末日をもって営業を終了されました。この素敵なお店をこのまま残せないかと思う方も多かったと思いますが、残念ながら建物は取り壊されることになりました。

お母さま、そしてママさんと二代にわたり、49年間という長い歴史を紡いでこられました。
建物が壊されてしまったあとも、この場所がかつて地域の人たちの憩いの喫茶店だったという歴史が残り続けてほしいと思っております。

以下は十三画さんからお引き取りしてきたものです。

テーブルは2種類あります。サイズもわずかですが異なります。



背もたれのデザインが素敵な椅子です。


カウンタ—チェアは2点のみの販売です。



販売準備が整い次第、食器やそのほか調度品などは店頭にて販売いたします。
今後ネットショップに掲載する商品もあるかもしれません。

ご不明点などございましたら、メールにてお知らせくださいませ。
ご注文を心よりお待ちしております。

tokyo.muratashokai@gmail.com