2022/05/21 09:44

五反田にあった喫茶リプトンさんが、その長い歴史を今年の3月末に閉じられました。


喫茶リプトンさんの入居する五反田TOCビルは、東京卸売センターの頭文字をとってTOC、というだけあって業者向けのお店やオフィスも多く、かつ一般の方も楽しめるようなショップも多く入居しています。
ビルの地階は、多くの商業施設がそうであるように、ここも飲食店街となっており、地下一階のお店のひとつが喫茶リプトンさんでした。



 
もともと同じ場所で別の企業が経営していた喫茶店を、縁あって現在のママさんが引き継ぐことになり、以降30年ほど営業を続けてこられました。
なんと50歳の時にお店を引き継ぐ決心をされたそうで、大きな決断だったのではと想像いたします。
もちろんお店の経営者になることに迷いはあったそうなのですが、息子さまの後押しもあってお店を経営する、という決断をされたそうです。

前の企業の経営ではうまくいかない部分もあって、ママさんにバトンタッチされたとのことでしたが、今まで営業を続けてこられたのはママさんはじめ、スタッフの方々が不断の努力を続けてこられたからと思います。
ソフトクリームや、アイスぜんざいコーヒーというメニューもママさんが考案し導入されてから、お店の看板メニューとなり、これを目指して来店される方も多かったと伺いました。


お客さんはTOCに勤める会社員の方や、TOCに来店する方が多いかと思いきや、芸能人もよく来ていたそうで、
ソフトクリームのテイクアウトは〇〇さんに勧められて始めた、とか、〇〇さんがお忍びでよく来店していた等の貴重なお話も伺いました。


店内は、地下にありながら圧迫感を感じさせないつくりで、曲線の天井が印象的でした。壁面に掲げられた大きな世界地図も、壁の曲線に合わせて造られている、というこだわりの仕様になっていました。

お昼どきは、上層階に入居するオフィスで働く方々のランチの場所として、また午前中や夕方はTOCを訪れる方々の休息の場所として、長年多くの方に愛される場所でした。
ママさんもどんな方にも分け隔てなく明るく接する方で、近隣のテナントのスタッフの方や宅配便のスタッフの方にも気遣う声をかけていて、そんなママさんの人柄が喫茶リプトンの雰囲気をつくっていたのだと想像します。
お引き取りの作業中にも、閉店を惜しむ常連のお客さんから何人も声をかけられ、そのたびにママさんは明るく接していた姿が印象に残っています。

五反田TOCビルは2023年に解体され建て替えられることが発表されており、一帯は大きく変わってしまいます。
喫茶リプトンさんからは、テーブルを中心に食器や照明など、多くのものをお引き取りさせていただきました。
また次の方の手に渡り、このお店があったことの記憶も少しでも引き継がれるようにと願っております。

以下、ネットショップで販売する商品です。
テーブルがサイズ違いの三種類あります。

天板は木目調の化粧板で、サイドのふちは木製、脚は金属製というつくりになっています。
特にこの木目調の天板は他のお店でも使われているのは見たことがなく、珍しいかもしれません。





食器やキッチンで使われていたものなどもお引き取りしてきましたが、店頭での販売がメインとなる予定です。
いくつかは追ってネットショップでも販売するかもしれません。

ご質問等ございましたらお気軽にご連絡くださいませ。
tokyo.muratashokai@gmail.com

ご注文を心よりお待ちしております。