2022/03/30 00:48

板橋区にあった喫茶店LEMONさんを紹介いたします。


LEMONさんは都営三田線の新板橋駅すぐの場所にありました。ご夫婦で経営されていたのですが、惜しまれながら約3年前に閉店されました。

LEMONさんは以前、JR板橋駅のすぐ近くのビルの地下1階で営業をされていたようです。地下だったため店内を広く明るく見せるための鏡張りの店内で、十条のほうに資生堂の美容専門学校があったため学生がよく来ていたと伺いました。ここでは67年営業をし、その間に現在の場所に新・LEMONさんをつくる工事をしていたそうです。

 

現在のLEMONさんは住居の一階が喫茶店でしたが、出窓と入口ドアの白が目立つ外観で印象に残ります。洒落た外観と内装は、安藤忠雄氏のもとで修行をしたという建築家の方がデザインし、施工を担当した大工さんはドイツで勉強をした方だそうです。たしかに、店脇に立つオレンジの看板照明のついた風見鶏などは日本由来のデザインではないように思えます。


 客席は約15席ほどのこじんまりとした店内でしたが、内装や家具もこだわりを持って造られたことがよくわかります。

テーブルや椅子もまた建築家のオリジナルのデザインだそうで、花柄のタイルが埋め込まれたテーブルや、金属のフレームがついたテーブルはなかなか出会うことのない珍しいデザインだと思います。四角の木枠のみで背もたれをつくるというデザインの椅子もシンプルながら存在感がありました。


店内の壁には、ママさんが好んで栃木の窯元まで買いに行っていたという益子焼のカップ&ソーサーのコレクションがずらっと並べられていました。日本の焼き物のカップ&ソーサーを好み、普段から着物以外お召しにならずに、もちろんお店に立つ時も着物でお客さんを出迎えていたというママさん。それでもってフランス語を流暢にお話になるというそのギャップに驚くのですが、マスターがお話してくださったママさん像はとても努力家で芯のある女性に思えました。



LEMONさんではコーヒーなどのドリンクのほか、食事メニューが充実しており、ホワイトカレースパゲティという独創的なメニューが人気だったようで、マスターに伺うと喫茶店を開業する前に新宿の喫茶店専門学校で勉強されていたそうです。

そんなマスターはバスケットボールの元国体選手というのでそれもまた驚きでした。長年切り盛りされたお店をご引退された今でも、たまに往年の仲間と一緒にバスケットボールを楽しまれているそうで、いつまでもお元気でいてほしいです。


私どもは営業当時に訪問することができなかったのですが、2015年の営業時に訪れた濱マツコさんのブログもぜひご覧ください。

この時に撮影された写真もお借りしましたのでご紹介いたします。(以下二枚)




LEMONさんからはテーブル、椅子のほか、食器やその他雑貨をお引き取りいたしました。

カップ&ソーサーは洋食器をメインでお使いになるお店が多いなか、焼き物で揃えられているLEMONさんのようなお店は珍しいこともあり、せっかくのコレクションですので、当店で並べて展示販売する機会を作りたいと思っておりますので、詳細はSNSにて追ってお知らせいたします。


以下、LEMONさんからお引き取りしてきた家具です。




下のタイルテーブルに関しては、店頭のみでの販売になります。数量が少ないこと、またタイルの破損の危険があるため通常の宅配便での発送ができないためです。何卒ご了承くださいませ。

・天板が固定してあるのではなく、回転する仕様です。

・サイズ:50×50×高さ64cm

・ものによりタイルの状態などが異なりますので、店頭で現物をご確認のうえお求めいただきたく、ご予約・お取り置きはご遠慮くださいませ。
・タイルテーブルという性質上、通常の運送会社での発送を承ることができません。
ご自身でお持ち帰りいただくか、一部地域()のお届け先の場合は当店でお届けも承ります。
東京23区および23区に隣接する市区に限ります。送料は別途3000円を頂戴いたします。
当店の営業時間外でのお届けになりますので、基本平日の夜(当店営業終了後)、もしくは都合が合えば定休日(月・火)となります。限定的なお届け日時になりますことご了承ください。


今後も食器や雑貨などもネットショップに追加していく予定でおります。

 

ご質問等ございましたらお気軽にご連絡くださいませ。

tokyo.muratashokai@gmail.com