2021/07/25 09:29

1981年に開店し、約39年間相模原で営業された「異邦人」さんをご紹介いたします。

JR横浜線の相模原駅から1キロ以上離れ、国道16号線を超えてさらに進んだところにあるという立地ゆえ、喫茶店好きの方々でも訪れたことのある方は少ないかもしれません。

近くには市役所や税務署、大きな病院などの公共施設があり、周りには住宅街が広がっていて、50席ほどある店内は常に地元のお客さんで賑わっていたそうです。

マスターにお話を伺ったのですが、開店当時は近くに喫茶店が60店以上もあったそうです。当時から営業を続けている喫茶店は近くには見当たらず、簡単には想像がつきません。マスターは地域で愛され続けるお店にするため、周りのお店に足を運び、お店の作りやメニューなどを研究したそうです。
私は異邦人さんにお客として伺うことは叶わなかったのですが、店内も39年営業を続けてきたとは思えないほど清潔に保たれており、マスターやスタッフさんの努力によりこのお店がいままで存続してこられたのだなと感慨深くなりました。

余談ですが、異邦人の開店された1981年は喫茶店の店数が統計上最も多かった年で、日本に最も多くの喫茶店が存在し、多くの人々が喫茶店に足を運んでいた年です。
そこから様々な時代の変化やいろいろな問題があり喫茶店の数は減っていく一方ですが、いまも営業を続ける喫茶店には時代の変化を乗り越え、長く続けてこられた理由がそれぞれのお店にあると改めて思います。

異邦人さんが閉店されたのは2020年の年末で、家具などをお引き取りしてきたのは今年(2021年)の7月です。
閉店当時は(いま現在もですが)コロナ禍の最中ですが、閉店の理由はマスターの個人的な事情によるとのことで、もっと続けたかったとマスターは仰っていました。
閉店されてから半年以上、店内はそのまま保たれていて、他の用途に使われたりもしていたのですが、いよいよお店も次のテナントになるために片づけをしないといけないことになりました。
その時にご縁があり当店にお声掛けいただいて家具などをお引き取りすることになったのでした。

異邦人さんで使われていた椅子とテーブルは開店当初から使われていたもので、椅子は座面シートを一度張り替えています。
やぶれにくい丈夫なものを使ったそうで、状態も良く保たれています。
テーブルは銅板を使った目をひくものです。この模様が施されているものは他では見たことがありません。
さらにカウンターの上や、レジ台の上もこの銅板が使われており、開店時にこだわって揃えられたものです。
複数の写真で店内をご紹介できたらよかったのですが、お引き取りの時には店内の片付けがだいぶ進んでおり叶わずでしたが、茶系をベースとした温かな素敵な内装でした。
レジ台も販売いたしますので、どこかのお店でまた活躍してもらえたらと思います。






食器はわずかですが、店頭にて販売しております。
椅子とテーブルは店舗に並んでおりますので気になる方はぜひご来店くださいませ。
(タイミングによっては実物を見られない可能性もありますので、事前にご相談いただければと思います)

ご来店・ご注文を心よりお待ちしております。

お問い合わせ等ございましたらメールにてご連絡くださいませ。
tokyo.muratashokai@gmail.com