2021/07/11 00:45

長年、国立の大学通りで営業をされてこられた白十字洋菓子店さんが場所を移転されると聞いたのはとても大きなニュースでした。




白十字 南口本店は7月6日より近くのブランコ通りに場所を移し、ブランコ通り店という名で仮店舗として営業を再開されています。
仮店舗というのは、また大学通りに戻ってくるとのことで、それまでの間の営業店舗のようです。

ブランコ通り店では、旧店舗で使われていた椅子やテーブルは使用しないということで、わずかですが当店にてお引き取りさせていただきました。

国立の洋菓子屋さんというと、白十字さんを思い浮かべる方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
洋菓子を提供する喫茶店として昭和30年より営業を開始した白十字は、その後2軒隣に建物を移し、100席以上をそなえる喫茶室を設えた店舗になったようです

学園都市である国立は教育機関が多くあり、白十字さんは収容人数の多さから同窓会などにも重宝されていたそうです。
店内奥にグランドピアノが置かれ、時折サロンコンサートなども催されていたのも、音楽の街と言われる国立の雰囲気によく馴染んでいたように思います。


上の写真は店内中ほどから奥に臨んで撮ったものです。
次の写真は手前側の喫茶スペース。


白十字さんの旧店舗は手前左側にショーケースが並び、手前右側と奥側全面が喫茶室になっていました。
サロンコンサートによく似合うキラキラと輝くシャンデリアが天井から下がっていたのが印象的でした。

小さな花瓶に生けられた生花が必ず各テーブルにひとつ置かれ、店内で食事をするお客さんひとりひとりを心を込めて迎え入れてくれているように感じたものです。



お引き取りしてきた黒いローテーブルとソファーはこの場所に移ってきて以来、約50年間使われていたもので、店内奥の右側にずらっと並んでいました。
ソファーは一度張り替えられ、大切に使い続けてこられたものです。

定番のショートケーキとモカケーキ。




白十字さんのあった大学通りは春になると桜が満開になりとても綺麗なのですが、カップ&ソーサーはそれを象徴するかのような国立らしい桜の絵柄のもので出てきます。

喫茶室ではトーストやサンドイッチの軽食のメニューもありました。


セットでいただいたケーキはノクターンというチョコレートケーキです。
白十字さんのケーキや焼菓子には音楽にまつわる名前のものも多かったのも特徴のひとつかと思います。
ケーキもサンドイッチもどれも美味しかったです。

ブランコ通りの移転先は仮店舗ということもありそれほど広いわけではありませんが、
1階にショーケースが並び、2階ではイートインとしてケーキとドリンクをいただくことができます。

下の写真はブランコ通りと仮店舗であるブランコ通り店。

以前は国立駅の北口側にも店舗があったそうで、ブランコ通り店では北口店で使っていた椅子とテーブルを置いているようです。


白十字さんが大学通りに戻ってくる時期は具体的には未定とのことですが、先の建築計画もあるようなのでとても楽しみです。
国立は縁があり若い頃からよく行っていた街なので、新店舗になっても白十字さんが大学通りの街並みを引き継ぎ、
国立の街の歴史や記憶を色濃く残してくれるということがやはり何よりもうれしいことだと感じます。

なお、同じ国立市内の南武線谷保駅から徒歩10分ほどの場所に白十字さんの工場があります。


こちらの富士見台店ではイートインはできませんが、ケーキや焼菓子を購入することができますのでこちらも足を運んでみてください。



以下販売するテーブルとソファーです。


どちらも約50年の間、天板や座面を替えて大切に使われてきたものです。

食器はわずかですが、今度店頭とネットショップを並行して販売をしていく予定でおります。
家具はすでに店舗に並んでおりますので気になる方はぜひご来店くださいませ。
(タイミングによっては実物を見られない可能性もありますので、事前にご相談いただければと思います)

ご来店・ご注文を心よりお待ちしております。

お問い合わせ等ございましたらメールにてご連絡くださいませ。
tokyo.muratashokai@gmail.com