2021/05/13 10:21

品川区にある武蔵小山といえばパルム商店街を思い浮かべる方も多いかと思います。

武蔵小山商店街パルムの公式HPによれば、昭和31年にオープンした日本初の大型アーケード街で、東京で最も長い商店街なのだそうです。
なんと全長800メートル。パルム商店街は人通りが多く、古くから営業を続ける個人店も多く賑わっていて、散歩するのも楽しい場所の一つかと思います。


「珈琲太郎」という喫茶店はパルム商店街の中、武蔵小山ショッピングセンターという建物の2階にありました。
1階には地元の方が多く利用するスーパーマーケットがあり、2階には複数のテナントが入っている商業的な建物でした。
この建物自体が老朽化のため解体されることになり、珈琲太郎さんは4月30日をもって閉店されました。



ご主人によれば、珈琲太郎という店名は語呂がよいので名付けたそうですが、
ご主人も昔足を運んでいたという、都内にあった同名の喫茶店からも影響を受けたのかもしれません。

珈琲太郎さんはご夫婦で経営されていましたが、お二人の喫茶店キャリアは昭和39年の東京オリンピックの後から始まるそうです。
息子さんがお生まれになってまもなく、銀座にて画廊喫茶を開業したそう。
それから「ファミール」という喫茶店を神田にて経営し、その後昭和56年に武蔵小山に移り珈琲太郎をオープンします。
実に55年以上も喫茶店の経営者として活躍されてきたそうで、ただただ感心するばかりです。

珈琲太郎さんの店内は25坪と広く、席数も50席以上ありました。
ゆったりとした店内で、40年もの間多くのお客さんがそれぞれの時間を過ごされたのだと思います。




珈琲太郎さんには数回伺うことができましたが、サンドイッチやトーストなどの軽食も多く、メニューを見ているだけでも楽しかった記憶があります。

店内でいただいたミックスサンド。
ハムとトマトが交互に並んでおり美味しかったです。

写真はありませんが、珈琲太郎さんのトーストはこんがり焼かれたパンで具材をはさむサンドイッチタイプで、こちらも美味しかったことを覚えています。

入口のショーウィンドウにあった「珈琲専科」の小看板。
ストレートコーヒーも多く揃え、もちろんブレンドコーヒーも美味しくいただきました。



閉店されるまでの1か月はたくさんのお客様が来てくださったそうで、
とりわけ最後の一週間、最終日は、娘さんやお孫さんまで家族総出で営業されたそうです。
たくさんの方に来ていただけて、うれしい最後を迎えることができて幸せだったとご夫妻が仰っていました。

珈琲太郎さんからは、テーブル、椅子、食器、店内で飾られていたメニュー看板などをお引き取りいたしました。

珈琲豆の入ったガラステーブルです。
比較的小さめで、重量もそれほどないので個人の方でも使いやすいかと思います。



40年間張り替えることなく使われたとても丈夫な椅子です。
張り替えなしでも座面のたゆみなどがなくしっかりした造りです。

椅子に関しては、7月以降(詳細時期は未定)に販売する予定でおります。
現時点ではご購入の予約等は承ることができません。
販売開始の際はSNSにて告知いたします。

食器に関しても販売開始は7月以降を予定しております。
追ってお知らせいたします。

そのほか、メニュー看板や内装として使われていたものも販売いたします。







ご注文を心よりお待ち申し上げております。