2020/12/06 01:02

原宿にあったある喫茶店をご紹介します。
マスターのご意向により、店名はお出ししないでお伝えいたしますが、その点はご容赦願います。
お写真は許可をいただいたのでご紹介いたしますが、喫茶店好きの方々はすぐにわかってしまうかもしれません。


このお店は、渋谷、原宿からも徒歩圏内という立地ながら、どの駅からも距離があるため、周辺はやや落ち着いた雰囲気の場所にありました。。
7か月前(2020年4月ころ)から休業されていて、そのまま再開されることなく閉店となり、当店に家具や食器のお引き取りのご依頼をいただき、私も閉店されたことを知り驚きました。

営業時は高齢のマスターがここまで電車で通勤し、お一人で営んでいたということもあり、コロナウイルス感染症への対応は苦慮されていたそうです。
長かった休業期間は、また再開したいというマスターの思いがそれだけ強かったのだと思います。


カウンターの隅に1脚だけこの椅子がありました。
お店の開店時から使用していたもので、この1脚だけ残してあるのだそう。
偶然にも西荻窪の当店で使われている椅子と同じ椅子です。


壁面に飾られている絵画はマスターのお父様が描かれたものだそうです。
この絵は亡きお父様から「借りているものだ」という表現をされていたのが印象的でした。


入口周辺の雰囲気です。
営業時間はマスターが高齢になるにつれ短くなり、11:30から5:30までになりました。

私もこのお店には何度か訪れたことがあります。
渋谷の繁華街を抜け、歩いていくにつれ徐々に建物の高さが低くなっていき人通りも少なくなり、このお店にたどり着いて過ごした時間はとても貴重な気がしました。


当時撮った写真が1枚だけ残っていました。
マスターはいろんなお話をしてくれました。
フランスの旅行ガイドにこのお店が載ったことで、海外からもお客さんがたくさんきてくれたこと、マスターは数店舗ある洋菓子喫茶で働いていたこと、そのほか開店時のエピソードやお客さんの話など、たくさんのお話をお聞きしました。

お引き取りに伺うと、食器をすべてカウンターの上に並べて準備してくれていました。
とても心優しく、かつご自身の考えもしっかりと持たれている素敵なマスターです。

お店を片付ける際は、ご近所の方に調べてもらい、当店を教えてもらったのだそうです。
どなたかは存じ上げませんが、ご縁をつないでいただいたことに感謝いたします。

家具でお引き取りさせていただいたのはタイルテーブルのみとなります。
お店の開店時から半世紀近く使い続けてこられたテーブルです。
どこかの御家庭やお店で、引き続き長く使われることを願っております。

3点のみの販売となります。
※商品の性格上、発送がでいない商品になりますので、店頭にてお渡しもしくは当店にて直接お届け(東京周辺)のみとなります。
詳細は商品ページをご確認くださいませ。
タイル表面にひびが入っているものもありますが、西荻窪の店頭のみで販売予定です。
気になる方は、ご来店の上、商品の状態をご確認くださいませ。

食器や小物類もお引き取りさせていただきましたが、主に西荻窪の店頭にて順次販売予定です。
通販でも販売するものもありますので、引き続きホームページやSNSをご確認いただけますと幸いです。

ご注文を心よりお待ちしております。